皆様の中には、「歯周病の治療は痛い」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
歯周病は、歯の表面へ付着したプラーク(歯垢)中の「歯周病菌」が原因で起こります。また、歯石の表面は凸凹しており、プラークを溜め込みやすく、細菌の温床になってしまいます。
この歯周病菌、つまり歯石やプラークを取り除く処置の際に、痛みを感じやすいのです。
原因は、歯ぐきの炎症にあります。歯周病によって歯ぐきに炎症が起きているせいで、刺激に対して敏感な状態になっているのです。
「痛みがあるから歯周病治療が苦手」当院ではそのような患者様のご負担を減らすべく、痛みの少ない歯周病治療に取り組んでいます。
そのため、飲み薬を服用することで歯周病を改善していく「歯周内科治療」をご提案する場合がございます。
飲み薬でお身体の内側から歯周病菌を減らしていくと、腫れや出血、炎症等の急性症状を抑えることが可能です。歯ぐきの炎症が治まってしまえば、歯石やプラークを除去する処置の際に、痛みを感じにくくなります。
歯周内科治療のメリットはこれだけではありません。お薬を飲むだけですので、比較的続けていただきやすいのもポイントです。
さらに治療後の再発が少ない点や、手術など外科治療が必要になるケースが少ないので痛みや出血といったお身体への負担を抑えられる点も、大きなメリットです。
お薬を使った治療でまず炎症を抑え、歯石やプラークをしっかりと取り除く「スケーリング・ルートプレーニング(SRP)」を行って、歯周病を改善していきます。
特に中等度や重度の強い炎症をお持ちの患者様には、より効果を実感いただけるのではないでしょうか。痛みが苦手な方や、歯周病がなかなか改善しない患者様は、お気軽に当院までご相談ください
歯周病は治療で一度症状が治まっても、歯磨きや生活習慣の変化で再発しやすい病気です。だからこそ当院では、歯周病治療後のお口のメインテナンスに力を入れて取り組んでいます。
患者様にはメインテナンスのために定期的に通院いただきます。その際は歯科衛生士によるお口のクリーニングのほか、ご自宅での歯磨きなどのケアに関するアドバイスなどを実施。
継続的なメインテナンスがあれば、歯科衛生士が患者様のお口の小さな変化にも気づきやすくなり、よりきめの細かいケアをご提供できるようになります。その上で丁寧なメインテナンスを行い、歯とお口を健康に保てるようサポートしてまいります。
お口の中には300種類以上の細菌が存在しているのをご存じでしょうか。「歯周病菌」と呼ばれる細菌は、実は何種類もあるのです。
どの種類の歯周病菌が、お口の中にどれだけいるのかは、人によって異なります。そのため歯周病へのかかりやすさも、一人ひとり違います。それぞれの患者様によって、歯周病ケアへのアプローチが変わるのも当然だと言えるでしょう。
そのため当院では、初診時やメインテナンスの節目ごとに、「位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)」による細菌検査を実施しています。
この検査は、一般的な歯周病検査とは別に行うものです。お口の中のプラークを少しだけ採取して位相差顕微鏡で拡大。モニター画面に映し出すため、患者様ご自身の目で動き回る細菌を確認いただけます。
プラークを採取するだけですので、検査に伴う痛みはありません。実際にご自分のお口の中を確認することで、お口のケアやむし歯・歯周病について、より理解を深めていただくきっかけになるのではないでしょうか。
当院ではこのように、患者さま一人ひとりのお口の状態をしっかり把握した上で、ご自宅でのセルフケアと歯周病の再発防止をサポートしてまいります。
歯周病は、お口の中にいる細菌によって引き起こされる細菌感染症です。歯磨きの際に磨き残した汚れが主な原因でお口に細菌が繁殖し、歯ぐきや骨に炎症が起こります。
何も特別な病気ではなく、歯周病は生活習慣病の一種に数えられているのです。
歯周病の怖いところは、初期の段階では自覚症状があまりないことです。自分が歯周病であると気づかないまま、知らないうちに進行していくのが、歯周病の本当の恐ろしさだと言えるでしょう。
歯周病が進行すると、歯を支える歯ぐきや骨が失われていきます。そうなると歯を支える土台が不安定になるため、歯がグラグラして歯並びが崩れてしまい、最悪の場合は歯が抜けてしまうケースも。
また、歯周病によって影響があるのは、お口の中だけではありません。以下のような全身の健康や病気にも、影響することがわかっています。
など
特に「歯周病は糖尿病の合併症の1つ」とされるほど、歯周病と糖尿病との関連は深いとされています。
糖尿病の人は歯周病にかかりやすく、また歯周病の人は糖尿病を悪化させやすいと言われているのです。つまり歯周病の改善は、糖尿病の治療やコントロールにも役立ちます。
さらに「歯周病菌がアルツハイマー型認知症を悪化させる」といった事実も最近の研究でわかってきました。歯周病を改善し予防することで、将来アルツハイマー病になるリスクを下げられるかもしれません。
ここまで見てきたように、歯周病の治療や予防は、全身の健康にも大きくかかわっています。「歯周病を改善すれば、全身の健康も維持できる」と言っても過言ではないでしょう。
歯周病の改善には、歯科医院での治療だけでは不十分です。ご自宅で、患者様ご自身で、歯磨き方法や生活習慣を改善する必要があります。
症状が軽い場合は、歯磨きや生活習慣の改善で対処できる可能性が十分にあります。症状が進んでしまった場合には、セルフケアに加えて歯科医院での専門的な治療を受けるのが望ましいと言えるでしょう。
歯周病が改善すると、お口から始まって全身の健康を手に入れることが可能です。自覚症状の薄い病気だからこそ、まずはご自身の歯とお口の状態を歯科医院でチェックしてもらいましょう。
検査器具やレントゲンで、歯周病の進行度合いを調べます。
歯周病がどんな状態なのかをご説明し、治療計画をご案内します。
歯周病の原因となる歯石やプラーク(歯垢)を、専用の器具を使って取り除きます。
効果の高い歯磨きの方法をお教えします。
歯周病を再発させないために、定期健診や歯のクリーニングを受けることをおすすめします。
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午前 | ● | ● | ● | ─ | ● | ▲ | ─ |
午後 | ● | ● | ● | ─ | ● | ▲ | ─ |
午前:9:15~13:00
午後:14:00~18:00
▲: 9:00~12:00/13:00~16:00
※祝日がある週の木曜は診療しております。
休診日:木曜・日曜